
完全に戦意喪失のご様子(手にはしっかり心の友=いつものミニカー)
シカさんの方はというと、

せんべいを持っていない観光客には、まったくもって愛想なし

それにしても奈良の都はいつ訪れても良い印象を与えてくれる素敵な場所ですね。ボクにとって特に思い入れの深い地のひとつとなっているように思います。
今も変わらず日本的な美意識の本流であり続ける、例えば平安以降の王朝文化のみやびであるとか、茶の湯(+禅宗)の枯淡などに代表されるような「構成・洗練しつくされた和様」がかたち作られる以前の「すこやかな文物の美しさ(少なくともボクにはそんな言葉がふさわしいように思われるのですが)」にふれる機会がこの地には多いからでしょうか。
それは美術品や古建築だけに限ったことではなく、陵墓を望む穏やかな風景や、その由来がしのばれる古式ゆかしい土地の名前、たまたま訪れたゆかりの地で思い出すことになった万葉の歌、お隣の京阪に比べてちょっぴり控えめな大和人の気質などといったものからも感じられたりするようです。
ボウズがシカに会うことを楽しく思えるようになる頃を見計らって、またゆっくりと古都めぐりを味わいたいものですね。